・どんな人がフリーランスで活躍してるの?
・事務職の経験しかないわたしは独立できるの?
・お仕事ってどうやって獲得するの?
このように、フリーランスに興味はあるけど独立後のイメージがつかずに飛び込めない方は多いですよね。
また、フリーランスと言えば ”ライター” や ”Webデザイナー” など、特別なスキルが必要……と考えている人も多いと思います。
今回はそんな不安を解消するために、「経理フリーランス」として活躍している ”なかこさん” にインタビューをしてきました!
・経理フリーランスになったキッカケ
・「会社常駐」と「在宅」という二つの働き方について
・具体的なお仕事内容や報酬アップの秘訣
「事務職・サポート職の経験しかなく、自分にはフリーランスとして使えるスキルがないのでは?」という方に、ぜひ読んでほしいです!
また、このインタビューを音声で聴きたい方はこちらをクリック!(Voicyに飛びます)
逃げるようにフリーランスへ……ブラック部署からの脱出!
なかこさん、本日はよろしくお願いします!まずは自己紹介をお願いします。
なかこです!よろしくお願いします。東京で夫と二人暮らしをしながら、フリーランスとして経理や事務の仕事をしています。
そうなんです。最初の7年は会社常駐型フリーランスとして働いていました。昨年の5月からは在宅で、いわゆる「オンライン秘書」として活動しています。
手に職をつけたくて経理の道へ
実はぼく、フリーランスで経理をしている人に初めて出会ったんですよ。もともと会社員として経理職に就いていたんですか?
そうです。新卒では事務系の仕事に就いていたんですが、31歳のときに経理職へ挑戦したんです。
未経験から経理になるのはすごいですね。経理職に就こう! と思ったキッカケはなんですか?
専門知識が必要な仕事に就きたいと思ったんです。手に職をつけると言いますか……もともと簿記の勉強をしていたので、せっかくなら仕事にしよう!と思い立ちました。
将来を見据えた方向転換だったんですね。……けど、未経験から経理職への転職はかなり狭き門じゃないですか?
20社ぐらい受けて落ちましたね……(笑)紹介予定派遣※を使って、なんとか受かった会社で経理の仕事をスタートすることになりました!
※派遣先企業に正社員として就職することを前提としている労働者派遣のこと
経理職でキャリアを積んだのに……残業80時間の別部署に異動!?
新天地で経理として活躍している中で、フリーランスになるキッカケはなんだったんでしょう。もともと自由な働き方に憧れていたとか?
いえ、まったく(笑)実は……ちょっとネガティブな理由なんですよ。フリーランス以外の選択肢がなかった、と言いますか。
転職先で、経理部から別の部署に異動になったんです。異動先はいわゆる「ブラック部署」と言いますか……心身共に疲弊してしまい、休職を経て退職してしまったんです。
経理職に就きたくて転職したのに、別の部署に飛ばされちゃったってことですか?
そうなんです。経理として4~5年のキャリアを積んでいたところだったので、納得感も低く。異動先は激務だったので、かなり辛かったですね。
え~それは辛い……。ちなみに部署異動の理由はなんだったんでしょう?
夫との社内恋愛です。同じ部署の中で付き合っており、結婚の話が出たので会社に報告したところ、わたしに異動辞令が出ました。
ありがちと言えばありがちですが……それは納得できないですよね。異動先はどんな部署だったんですか?
営業サポート的なところです。エンドユーザーからの電話を受けることもあるので、気の抜けない部署でした。退職者も多く、残業も80時間を超えていましたね。
80時間はキツイ! 具体的にはどんな点がキツかったですか?
まず初日から、引き継ぎもないまま電話応対をしていました。管理職が終日外出しているので相談できる相手もおらず、よく分からないままクレーム電話の応対をしてましたね。
辞める人が多いので業務フローも未整備のまま。今思うとカオスだった……(笑)
異動したからには頑張りたいと思っていたんですよ。ですが80時間を超える残業がつづいて、身体が先に悲鳴をあげてしまいました。
辞めようと決めたときに、次の仕事の見込みはあったんですか?
ありませんでした。けど、もう戻らなくてもいいんだ! と思うと元気になっちゃって(笑)少しのんびりして、また派遣で探そうかな~くらいの、気楽な気持ちでしたね。
昔の知り合いから次々とお声がけが! フリーランスの道筋が見えた
部署異動での経験から、もう会社員はいやだー! フリーランスになる! と決意したんですか?
自分で決めたのではなく、お声がけいただいたのがキッカケですね。
のんびり一人旅などをしているときに、以前お世話になった社長から「経理を手伝ってほしい」という連絡をいくつかいただいたんです。
その仕事が業務委託契約だったので、開業届を出してフリーランスになったという流れですね。
お声がけが複数あったんですね。それだけでなかこさんの優秀さがわかります!
最初の連絡はどのように受けたんですか?
以前勤めていた会社の社長から、Facebookでメッセージをいただきました。
「正社員の経理を募集中なんだけど、採用が決まるまで手伝ってほしい」みたいな。週2日くらい出社して、会計ソフトの入力をしてほしいというお話でした。
なるほど。リモートではなく、出社してお手伝いしてたんですね。
はい。その仕事をしている間に、今度は20代のときにお世話になった会社の社長から「予算管理の仕事を手伝ってほしい」と連絡をいただいたんです。
すごすぎる。ぼくもフリーランスになって6年くらい経ちますが、誰からも連絡きません(涙)
FacebookなどのSNSでゆるくつながってたのがよかったのかもしれません!
(ぼくもFacebookやってたんだけどな…………)
このタイミングで業務委託契約を初めて結んだんですか?
はい。先方から「業務委託契約でいいですか?」と言われ、別に断る理由もないし、自由度が増すしいいかな~と思って。
月に20~25万円ほど程度の報酬をいただくようになったころ、青色申告の手続きをするために開業届を提出して、晴れてフリーランスになりました。
まさか自分でもフリーランスになるなんて予想してなかったんですね。
まったく予想してませんでした(笑)いただくお話を言われるがままに受け入れた結果、このような働き方になっていきましたね。
「会社常駐型フリーランス」というあたらしい働き方
どんな働き方?意外なメリットも!
フリーランスというと「在宅で」「好きな場所で」というイメージがあります。でも、なかこさんは当初「会社常駐」で働いていたんですよね。
クライアントとはどのような取り決めだったんですか?
「常駐してほしい」と言われたわけではないんです。出社しないとできない業務があるから出社してた、という感じです。資料作成など、家でできることは在宅でもやっていました。
当時は、経理業務を在宅でやるという発想はあまりないですよね。書類をたくさん扱うイメージもありますし。
たしかにそうですね。クライアント先はフリーランスの在宅エンジニアが多く在籍していたので、自然とマネできたんですよね。
会社員とフリーランスの間みたいな働き方ですよね。おもしろい。「会社常駐型フリーランス」は働きやすかったですか?
わたしには合っていたと思います! 契約上決めたこと以外……たとえば掃除やコピー機のインク補充、来客・電話対応をする必要がなく、自分の業務に集中できる環境が心地よかったです。
そうなんですよ。そういった庶務的な業務がキライな訳じゃないけど、やっぱり効率よく仕事できるな~というのが本音です。
「会社常駐型フリーランス」のスケール方法
その後、業務委託先は営業して増やしていったんですか?
いえ、また別の会社から声をかけていただきました。ずーっと紹介をいただきながら働いているので、実は営業したことがないんですよ。
いやー……すごいです。ぼくも見習わなくちゃ。こちらはどんな会社だったんですか?
会計のコンサルティング会社です。立ち上げ期の会社だったので、立ち上げサポートから、経理・人事・総務……バックオフィスをまるっとお任せいただきました。
こちらはわたしから業務委託契約を提案しました。おそらく先方もその方が楽かなと思ったんです。
こうして業務委託契約を提案できたのは「業務委託という働き方がある」と知っていたからこそ。ひとつ前の会社で経験していなければ思いつきもしませんでした。
たしかに! 経験しているからこそ提案できたんですね。経験していないと、業務委託契約書の扱いとかもわかんないですよね。
わからないことがあると躊躇しちゃいますよね。
副業でもいいから、ひととおり業務委託の流れを経験しておくだけで選択肢が広がると思います!
ちなみに、ここでは9時~17時の業務だったんですが……早起きと朝の通勤電車が苦手だったので、出勤時間も11時にしてもらいました(笑)
11時出勤、めちゃくちゃいいじゃないですか! フリーランスの特権を活かしてますね(笑)
あなたも「会社常駐型フリーランス」になれる!?
ちなみに……会社員として働いている人が、会社と交渉して業務委託契約を結んでフリーランスになるのは可能だと思いますか?
契約上はどんな職種でも可能だと思いますね。
ただ、会社側が納得する理由がないと受け入れられないかなと。ずっと会社員として働いている上司の方も業務委託の知識はないでしょうし、「えっ何それ?」ってなっちゃいますよね。
会社側のデメリットは、いつでも辞められてしまうところですかね? けど会社員でも辞める人は辞めますもんね。
会社から契約を終了することもできるので、会社にもメリットは大きい気がします。
たしかに。正社員の場合は強制的に解雇するのは難しいですもんね。
ゆくゆくは「正社員」「派遣社員」といった選択肢のひとつに「業務委託」が並ぶ日がくるかもしれませんね。
そうなると、すごく選択肢が広がりますよね。子育てや介護と両立しながら働きたい人も、働きやすくなるかもしれません。
コロナ禍をキッカケに、活躍の場を「在宅」にチェンジ
背中を押してくれた「kindle書籍」との出会い
現在は「会社常駐型」ではなく「在宅フリーランス」としてオンライン秘書をされていますよね。転機となったキッカケを教えてください!
常駐していた会社が契約終了になったころにコロナが流行し、自宅で働きたいなと思いはじめたことです。
在宅ワーク、最高ですよね。やっぱり経理の仕事を探していたんですか?
在宅で経理の仕事をするイメージがわかず、当初は物販などに手を出していました。
けど、自分には合っていないな、これで生計を立てるのは難しそうだな……と思っていたときに「オンライン秘書の先生」であるゆりえもんさんのkindleを読んだんですよ。
おっ、ぼくが編集させていただいた『オンライン秘書の教科書』ですね。
そうです!読んだときに「これはわたしのためにある本だ」と直感したんです。そこから、ゆりえもんさんのサロンに入会し、オンライン秘書の知見を学びました。
たしかに「オンライン秘書」は、経理だけでなくバックオフィス全般をこなしてきたなかこさんに向いてますね。
オンラインでもお仕事の紹介が続々と……!
オンライン秘書としてのお仕事はどのように獲得したんですか?
これも知り合いの方からの紹介です! 最初は「お問い合わせ対応」の仕事を月額制で受注しました。
その後はゆりえもんさんから声をかけていただき、「フリーランスの学校」の事務局業務に携わりました。
大勢いるサロンメンバーの中から、なかこさんが声をかけてもらえた理由はなんだったんですか?
フリ校のメルマガ講座の内容を、要約して毎日ツイートしてたからです。自分の学びとしてしていたことがフリ校へのギブにつながっていて、ご依頼に結びついたんだと思います。
2社の法人の経理業務です。ひとつはしゅうへいさんの会社。もうひとつは、休職して辞めた会社の方からの紹介ですね。
また紹介! すごい。会社員時代もフリーランスになってからも、相手の心をつかむような素晴らしい仕事ぶりなんでしょうな……!
本当にありがたい話です。あとは、わたしが出演したフリ校のVoicyを聞いた方から問い合わせをいただいて、お仕事につながったこともありますね。
経理業務が苦手だけど頼める人がいない……という方は、実は多いのかもしれませんね。
そうかもしれません。会社員時代、手に職をつけようと経理や簿記の勉強を頑張ってたことが今活きてます。
「経理フリーランス」ってどんな仕事するの?報酬は?
具体的なお仕事内容と報酬
経理フリーランスの具体的な仕事内容を教えてください。会計ソフトの入力はイメージがわきますが、他にはどんな業務をしてるんですか?
ひとつは銀行振込の代行ですね。請求書データを共有いただき、期日までに銀行振込みを行う業務です。場合によってはクライアントの銀行のID・パスワードを教えてもらうこともあるので、情報の扱いには気を付けています。
また、請求書の発行・送付をやることも多いですね。誰にいくら支払うかをスプレッドシートなどにまとめていただき、それを見ながら発行・送付しています。
そのあたりを巻き取ってもらえるのは、経営者や個人事業主からするとかなり助かりますよね。仕事をする上で気をつけてることはありますか?
クライアントの時間を奪わないことですね。ネット銀行や会計ソフトの使い方は自分で調べたりサポートセンターに問い合わせたりして、自力で解決しようと心がけてます。
また、クライアントに質問する際は相手が楽に返答できるよう意識しています。
「どうしたらいいですか?」ではなく、あらかじめ予測をたてて「〇〇で合っていますか?」と具体的に聞いたり。
正しい予測をたてられるよう、相手がどう判断するか、日ごろから観察しています。
なかこさんが引っ張りだこになる理由が少し分かった気がします。
報酬アップのコツ
会社員時代を含めた、収入推移を教えてもらえますか?
会社員時代は残業代を含めて手取り25~30万ぐらい。残業80時間のころは35万を超えていましたね。
フリーランスでは、常駐型のときは月収20~25万、オンライン秘書になってからは月収30万円を超える月もあります。
経理フリーランスで、月30万ってすごいですよね。収入を伸ばせたポイントってありますか?
1つは鬼作業……なので、あんまりオススメしません(笑)
もう1つは月額報酬制にしていただいたことですね。経理周辺のこまごました仕事もまるっと請け負うことで単価アップにつながっています。
時給業務で信頼を勝ち取って、月額報酬にシフトしたんですね。月額制にするために巻き取ったことってなんですか?
たとえば税理士まわりのことですね。ある程度稼いでる個人事業主だと、税理士に決算関係の業務をお願いしてる方も多いですよね。
その業務の一部をわたしが行うことで税理士費用を下げられたり、税理士とやり取りする窓口になることで、クライアントの手間を省いたりできます。
たしかに税理士との打ち合わせって面倒なイメージなので、間に入っていただけたら助かります。個人で稼ぐ人が増えている昨今、需要は増えそうですね。
小さくはじめてハードルを下げよう!
フリーランスや副業に興味があるけど、飛び込むのがこわい……という方に向けてなにかひとつアドバイスをお願いします!
「小さくはじめましょう!」と伝えたいです。
会社員を辞めてフリーランスになるのって、かなりハードルが高いですよね。最初からフリーランスを目標にしてしまうと、はじめる前から挫折してしまうと思うんです。
なので、まずは小さな仕事からはじめてみる。たとえば副業で請求書代行をやってみたり、知り合いのお手伝いをしてみたりというのもいいと思います。
一度でも経験してみると、自分で稼ぐ感覚をつかめますよね。
そうなんですよ。小さくはじめて、その仕事を1か月程度やってみて……少しずつボリュームを増やしたり、契約先を増やしたりというのがいいかなと。
特に経理や事務職の人はマジメな方が多いので、リスクを取って挑戦するのが苦手な印象があります。なので、自分にできることを少しずつ広げていくのが合っていると思いますね。
少しずつできることを増やしていけば、いつの間にかフリーランスへのハードルも下がっていそうですね。
本日はありがとうございました!
今回インタビューした ”なかこさん” も入学している『フリーランスの学校』では、無料で動画講座を配信しています!
【無料の動画講義】
・ゼロからフリーランスになる方法
・フリーランス失敗談3選
・ブログで月5万円稼ぐ方法
・Twitterのフォロワー数を増やすポイント
・Webマーケティングの基礎講座
・フリーランスになる前に知るべき税金の話
「どこでも働ける生き方がしたい」「個人で稼ぐ力を身につけたい」「まずは月5万円を稼ぎたい」と思っているものの、「なにから始めればいいかわからない」という方におすすめです!
【無料】フリーランスの学校を受講する