7年のキャリアを捨てて今日から突然フリーランスに！産後のキャリアはひとつじゃない。働き方は決められる

はい、よろしくお願いします！

もともと7年くらい会社員をしていて、昨年（2021年）フリーランスになりました。今はおうちで生後5ヶ月の赤ちゃんをお世話しながら、主にデザインやライティングの仕事をしています。

Kindleの表紙をつくったり、メルマガを書いたりですね。

抱っこしながら話してます！　途中で泣いちゃうかもです（笑）

3社経験していて、1社目が求人広告の営業、2社目がファッション雑誌の付録作成、3社目が派遣社員の方々をマネジメントする仕事ですね。

いや、全然（笑）むしろ「安定している会社員がいい！」と思ってました。

去年の3月に、夫が東京から大阪へ転勤になってしまったので、わたしも一緒に大阪へ行きました。そのタイミングで会社をやめて、フリーランスになったんですよ。

その道も考えました！　全国転勤のある会社だったので、退職せず、子どもを産んだあとにわたしも大阪へ異動することもできました。

でも悩んだ末、すぐに退職して一緒に大阪へ行くことにしたんです。妊娠生活を一緒に過ごしたいなと思ったのが一番の理由ですね。

めっちゃ不安でした（笑）フリーランスはボーナスも出ないし、産休・育休手当もないし、そもそもいくら稼げるかわからないし……と、金銭的な不安だらけでした。

でも妊娠期間って人生に一度かもしれないじゃないですか。その期間を夫婦で一緒に過ごすことは、お金に代えられない価値があるかなと思ったんですよね。

夫は「自由にしていいよ！」という感じでした……が、さみしがり屋なので「大阪について来てほしい」というのが本音だったと思います（笑）

派遣社員として働こうと考えてました。今後もちょくちょく転勤があることを考えると、正社員として働きつづけるのはやはり厳しいと思ったからです。

そうですよね。わたしもそう思い、派遣に登録していろんな仕事に申し込んだんですが、50社くらい落ちました（笑）

あと数ヶ月で産休に入るため、採用はむずかしかったようで……。なので「もうフリーランスになるしかない！！」という感じでした。

イラスト制作です！　学生のころにマンガを自費出版してたんですよ。なので、絵を描く仕事がいちばんとっつきやすいと思ってました。

とはいえライティング案件などもやりました。未経験でしたが、ライティングスキルを磨いた方がいいかなと思ったからです。

イラスト制作はココナラ※で、ライティングはクラウドソーシング※がメイン。あとはオンラインサロンでも仕事をもらってました！

最初の月は9,000円くらいでした（笑）ココナラでイラスト制作の依頼を2件くらいもらって、あとはクラウドソーシングで積み上げました。

はい（笑）今までバリバリ働いていてそれなりに稼いでいたのに9,000円か……という思いはありました。

2ヶ月目が11万円で、3ヶ月目が16万円、4ヶ月目は22万円でした！

オンラインサロンをメインに営業活動をしました。クラウドソーシングは低単価な案件が多く、疲弊しちゃいそうだなと……。だから単価が高めの案件が多い、オンラインサロンをメインにしたんですよ。知ってる人からお仕事をいただけるという安心感も魅力的でした。

カスタマーサポートやSNS運用代行など、できそうなことにはどんどん挑戦しました！

クライアントさんに恵まれたのが大きかったです。あとは、こちらからも積極的に提案したのが良かったのかもしれません。

はい。たとえば、イラスト制作を依頼してくれた人に「SNS運用代行もできますよ」とさりげなく伝えたら、「じゃあお願いします」とポンポン話が進みました。

出産してから1ヶ月は完全にお休みしてました。2ヶ月目から仕事を再開しましたが、かなりセーブしてます。収入的には月5万円くらいですね。

いろいろありますが……仕事を「今すぐ対応」と「ゆるっと納期」の2つにわけることが大事ですね！

時間がないときは、納期にゆとりのある仕事をメインにします。わたしにとってはまさに今ですね。

今すぐ対応の仕事は、問い合わせ対応や、ほかのフリーランスをディレクション（取りまとめ）する業務など。自分がすぐに動かないとクライアントに迷惑がかかったり、ほかの人の作業がストップしたりという仕事ですね。

ゆるっと納期の仕事はライティングやデザイン系など、即対応することが少ない仕事です。

そうなんですよ。そもそも子どもが泣いてたら、電話は取れません。子どもが産まれる前は緊急の案件にも対応できましたが、今は厳しいです。

そうですね。だから両方できるようにしておき、育児が忙しい今は「ゆるっと納期」の案件、また余裕ができたら「今すぐ対応」の案件にチャレンジしたいと思ってるんです。

その通りだと思います。時間に余裕のあるうちにわかりやすいスキルを溜めておき、どちらの案件もこなせるようにしておくことがおすすめです。

もともと苦手意識があったんですが、それこそ中村さんから「ライターになれるくらい文章がうまい！」と言ってもらえたことで自信がついたんです。いろんな仕事にチャレンジしたからこそ、実はライティングが得意ということに気づけました。

そうです！　本格的なライティング案件は、あれがはじめてでしたね。

誰かに適性を見極めてもらうのは重要だと思います。自分では得意だと思ってなくても、ほかの人からみたら「適性あり」かもしれない。それを見つけるためにも、幅広く仕事を受けることをおすすめします！

まさにその通りです。幅広く案件を受けていなければ、今でもライティング案件はやってなかったかも……。そうなると出産後の仕事は激減していた可能性もあります。

いちばんは……夫と家事・育児をシェアすることですね。授乳以外は夫もすべてできるはずなので！（笑）

妊娠中からシェアしておき、子どもが産まれる前から「夫ができる家事」を増やしておくことです。子どもが産まれてから「これできない～」って言われると、イライラしちゃいそうだったので（笑）

そうなんです。育児に関しても「自分でやったほうが早いな」と思うこともなるべくやってもらい、自分ごととして捉えてもらえるようにしました。今では、授乳以外は完璧にこなしてくれるので、仕事が忙しいときは家事も育児もガッツリお願いしています！（笑）

だから、子どもが産まれる前にレクチャーを完了しておくことは大事だと思います。子どもが産まれてからの「覚悟」も持ちやすいですしね。

あとはオンラインサロンなどのコミュニティに入って仲間をつくることも重要だと思います。

フリーランスになると、会社員のころよりも人とのつながりが弱くなるので、似てる境遇の人とつながれるのが嬉しいんですよね。わたしもそうですし（笑）

そうなんですよ。でもオンラインサロンに入っていれば、「みんなこういうときどうしてる！？」と気軽に聞けますからね。

あと……わたしの場合は夫の転勤で知り合いが誰もいない場所に来たので、育児の相談ができるママ友もいません。なので育児の悩みも、オンラインサロンで知り合った先輩ママさんにガンガン相談しています！

むしろ男性の方が、育児について話せる場がないかもしれませんね。たとえば「自分はフリーランスでパートナーは会社員」という男性とは、オンラインサロン以外ではなかなか出会えない気がします。

働き方を自由に選べるので、やっぱりフリーランスになってよかったなと思います。

会社員は、産休を取ったらその日から仕事がゼロになって、また産休が明けたら朝9時から夕方まで仕事……という2択しかありませんよね。子どもが熱を出したら早退しないといけないし。

そうなると自分のペースがつくりにくく、大変だったろうなと思います。

そうですね。さっき言ったように、わたしの場合は出産してから1ヶ月は完全にお休みをもらい、2ヶ月目から復帰しました。でも……今もそうですが、しばらくは自分ができそうだと思った量の仕事しか受けない予定です。

こういう働き方の調整ができる点は、やはりフリーランスならではのメリットだと思います。

そうなんです。会社員だと「育児100：仕事ゼロ」になりがちです。でもフリーランスだと育児と仕事を90：10にしてみたり、余裕があるときだけ50：50にしてみたりと、自分の都合に合わせられるんですよ。

今後の長い人生、自分にも家族にもなにがあるかわかりません。だからこそ、そのときの状況に合わせて仕事をカスタマイズできるのは、家庭をもつ人にとってはすごく大きなメリットだと感じます。もちろん全員がフリーランスになった方がいいとは思いませんが、こういうメリットがあることは知ってほしいです！

そうですね……わたしからは「意外となんとかなる」というポジティブなメッセージを送りたいです（笑）わたしもフリーランスになる前はめちゃくちゃ不安でした。たとえば「イラストのお仕事は美大を出てなきゃできない」など、自分でハードルをつくってました。でもチャレンジしてみたら案外できるなと思えたんですよ。

もちろん努力は必要ですが、飛び込んでみると意外といけるというのはフリーランスになってみてすごく思います。だから怖がらずに一歩を踏み出してほしいです！

ありがとうございました！